外国人の雇用について

日本の企業が、人手不足を補うために海外から人材を呼び寄せて雇用する際のプロセス

企業が人材不足解消のため、外国人を日本に呼びよせ雇用する場合、どのようなプロセスを経ることになるのでしょうか。
外国での人材送り出し機関や、日本国内の受入れサポートをしている機関についてのページです。

全体の流れ

1. 採用計画の確定(職種・必要な在留資格・賃金・労働条件の設計)
2. 海外での募集・選考(自社で募集/海外の送出機関や現地エージェント活用)
3. 労働契約書作成・雇用条件の合意(日本の労基法や最低賃金に適合)
4. 日本側で「在留資格認定証明書(COE)」の申請(受入企業が主に担当)
5. COE交付 → 海外入国者が在外公館でビザ申請・取得 → 来日
6. 来日後の届出・手続(住民票・住民税・社会保険・雇用保険・入国管理手続等)
7. 職場での受け入れ支援(住居、オリエンテーション、日本語支援、労務管理)。
(在留資格の種類により細部は異なる。)。

重要な在留資格(よく使われる例)と特徴

・技術・人文知識・国際業務(Engineer / Specialist in Humanities) — 専門職や事務系。一般的な専門職向け。
・特定技能(Specified Skilled Worker) — 介護、宿泊、外食、建設など14分野(1号)など。
 受け入れに「受入れ機関」or「受入れ企業+登録支援機関」の支援計画が必要。
 国ごとの手続き(送出国側要件)もある。
・技能実習(Technical Intern Training) — 開発途上国向けの技能移転目的。
 監理団体や送出機関を通す必要があり、JITCO関係のルールが厳格。
・高度専門職・永住など — 対象は限定的で別手続。
(どの資格を使うかで「誰が何を準備するか」「どの国の送り出し機関を使うか」が変わります。)

企業側が必ず押さえるべき手続き(実務チェック)

・在留資格の種類を決め、それに必要な書類リストを作る(学歴、職歴、業務内容の証明、採用内定書など)。
・在留資格認定証明書(COE)申請:通常は日本側(受入企業/人事)が地方出入国在留管理局へ必要書類を提出。COEは来日時のビザ申請を容易にする重要書類。
・特定技能を使う場合:事前に「受入れ機関」要件を満たす、または登録支援機関と契約して支援計画を立てる必要あり。国別の送出し手続を確認(国によって政府間手続きあり)。
・労働条件通知書・雇用契約、最低賃金・就労時間・社会保険加入の確認(来日後の届出漏れはリスク)。
・来日前の安全配慮(渡航前オリエン、業務上のリスク説明、住居手配)と来日後のフォロー(市役所届出、保険加入、銀行口座、携帯、労働契約の正確な翻訳等)。

主要な公的・準公的な相談先(国内)

・出入国在留管理庁(Immigration Services Agency) — COEや在留資格の公式手引き。
・厚生労働省/外国人雇用サービスセンター(ハローワーク系) — 雇用・就職支援、企業向け助言窓口(各地にセンターあり)。
・JITCO(国際人材協力機構) — 技能実習・特定技能等での支援、監理団体・企業向け研修や情報提供。特に技能実習制度の実務ガイドが充実。
・在外公館(大使館・総領事館)や外務省(ビザ関係の基本案内)。

送出し(海外)側の代表的な公的機関(国別に異なる)

フィリピン:POEA(Philippine Overseas Employment Administration)等が監督。フィリピン人採用にはPOEAの認可・手続が関係することが多い。
インドネシア:BP2MI(Badan Pelindungan Pekerja Migran Indonesia)など、最近組織改編があり保護・配置を管轄。国別で制度が変わるため要確認。
他国(ベトナム、カンボジア、ネパールなど)はそれぞれ政府の送出し機関・認可事業者がある。各国ごとに「政府間(G2G)枠」や民間ルートの規制が違うので、対象国ごとに確認すること。


民間の送出し・採用支援会社(国内外) — よく使われる選択肢

日本国内の総合人材/海外採用支援会社例:Pasona(Pasona Global)、Recruit(リクルート)、Adecco、Randstad、JACなど。海外拠点で直接採用や現地面接・ビザ支援を行うケースが多い。
特定技能・技能実習分野では、監理団体や登録支援機関、送出し機関をセットで使うことが多い(JITCOの会員等を確認)。


受け入れ時の注意点(コンプライアンスとリスク管理)

・最低賃金・労働条件が日本の法規に適合していること(海外と条件を合わせすぎて日本法に反しないよう注意)。
・特定技能や技能実習では「支援計画」や監理義務が明確化されており、違反すると厳しい行政処分や監督対象になる。
・送出し国側の違法な仲介業者を避ける(現地の公的機関で認可確認を)。フィリピン・インドネシアなどは公的機関で認可業者リストが存在する。


具体的な最初のアクション

「職務記述書(職務内容・必須スキル・給与・就業場所)」を作る。
・想定する在留資格を決め、出入国在留管理庁の申請要件を確認(COEに必要な書類をリスト化)。
・送り出し国候補を決める(言語・技能・過去の実績で判断)→ 各国の公的送出機関(POEA、BP2MI等)や在日エージェントに照会。
・国内支援窓口(外国人雇用サービスセンター、JITCO等)に相談して「受入れ体制・支援計画」を整備。