特定技能(介護)のVISA
介護業界では、少子高齢化による需要の増加と労働人口の減少が主な原因で、深刻な人手不足が続いています。厚生労働省の推計では、2025年度には約243万〜253万人の介護職員が必要とされていますが、離職率が高いこともあり2040年には約69万人の介護人材が不足するとの予測もあります。
そんな状況のなか、政府や自治体は介護職員の処遇改善で何とか介護職員の増加に取り組んでいるものの、日本人の介護人材の採用が非常に困難な状況を示しています。
もはや、外国人従事者の受入れ拡充は一刻の猶予もありません。私たち日本人は、介護人材について真剣に考える時期に来ています。
では、外国人はどのような在留資格で日本に来るのでしょうか。介護業界で働くための在留資格には、「介護」、「技能実習生(介護)」、特定技能(介護)」という3つの在留資格があります。
そのうち「介護」は日本の「介護福祉士」資格を所持している人が該当します。大学や専門学校で介護を専攻して試験を合格しなければならないので、外国人が母国にいながらこの資格を取るのはかなり難しいといえます。
技能実習生(介護)は、日本語があまり話せなくてもよいというメリットはありますが、受入れ企業から見た場合、実習計画を立てて管理団体に委託すること、などコストがかかるのがデメリットと言えます。
そこでここでは、特定技能(介護分野)で外国人が働く場合の注意点を確認していきます。

◆ 外国人が来日するための要件(特定技能・介護)
1. 在留資格「特定技能1号(介護)」であること
・在留期間:1年・6か月・4か月(更新可)
・永住・定住への直接移行:不可(※介護分野のみ「介護」在留資格への移行ルートあり)
2. 技能水準の要件(試験合格)
以下 2つの試験に合格 する必要があります。
① 介護技能評価試験:身体介護、生活支援、介護の基本など / 日本国内・海外で受験可
② 日本語能力:いずれかを満たす必要あり
・日本語能力試験(JLPT)N4以上
・国際交流基金日本語基礎テスト
※ 技能実習2号(介護)修了者 は、試験免除
3. 健康・身元要件
健康診断により就労可能であること / 犯罪歴がないこと
送出国のルールを遵守していること(送出し国がある場合)
◆日本の企業(介護事業者)がするべきこと
1. 受入れ可能な事業者であること(以下の介護事業を適法に運営していることが前提)
・介護保険法に基づく事業者
・人員配置基準・報酬基準を満たしている
・過去に重大な法令違反がない
2. 雇用条件の整備(重要)
・日本人と同等以上の報酬 / 労働時間・休日・夜勤条件の明示
・社会保険・労働保険への加入
※ 「外国人だから安く雇う」は明確に不可 → 不許可・是正指導の対象
3. 支援体制の構築(特定技能1号では、受入れ企業に支援義務がある)
主な支援内容:
・事前ガイダンス(雇用条件・生活説明)
・入国時の空港送迎 / ・住居確保・ライフライン契約支援
・日本語学習の機会提供 / ・定期的な面談・相談対応 / 転職・退職時の支援
※ 自社でできない場合は登録支援機関に委託可能
4. 各種届出・報告義務
・出入国在留管理庁への定期報告 / ・雇用条件変更・退職時の届出
・支援実施状況の記録保存
